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無痛分娩は怖いもの?Part2

 一方、そういった出産の痛みを神聖化する人たちもいます。そういう価値観を持つのは構わないのですが、医療関係者のなかにも痛みを感じてこそ母親になれると思っている人がいて、患者さんに精神論で耐えましょうというようなことを言わないでほしいと切に願います。私は無痛分娩が子どもへの愛情を損ねるとは、まったく思いません。私の2回目の出産は無痛分娩でしたが、初産時と比べ「なにかを失った」とは思いません。それどころか体の回復が早く、出産直後から子どもをかわいいと思えました。歯科レントゲン

 

 医学的に、無痛分娩のメリットはいくつも説明できます。痛みによるストレスではカテコラミンというホルモンの分泌が増えますが、それが少ないため心疾患や脳血管疾患を持つ産婦の分娩にはとても有用です。産婦に何も疾患がない場合でも陣痛時の過換気やそれに続く低換気から赤ちゃんに酸素が減ってしまうことを防いで落ち着いて分娩できますし、骨盤底筋群が緊張しすぎないのでダメージも少ないのです。薬学博士の池谷裕二さんは、著書「できない脳ほど自信過剰」の中で、何かをがんばった後に、やる気や忍耐力、道徳観が削がれる「自我消耗」という現象が起こると書いています。苦労があるほど、子どもをよりかわいがれるというのは神話にすぎないでしょう。シェードガイド

 

 無痛分娩をめぐる最近の記事は、「無痛分娩で出産の母死亡」というような見出しで、無痛分娩そのものが事故に直接的な関係があるかのように報じています。まるで痛みを避けようとした罰のようです。しかし、お産の事故で赤ちゃんが重い脳性まひになった場合の「産科医療補償制度」の原因分析報告書を見る限り「お産自体に占める無痛分娩の割合と、事故のうち無痛分娩だった割合はさほど変わらず、無痛分娩で事故が増えた傾向はみられない」という記事もあります。無痛分娩は米国やフランスで多く実施されており、産科医療補償制度の原因分析委員長の岡井崇先生は「統計的には無痛分娩だから脳性麻痺が多くなっているとは言えない」としています。

 

 一方で、産科医が1人か2人しかいない診療所での事故が多く報じられており、態勢が整った医療機関を選ぶことが大事だとも専門家は言っています。

 

 小児科医をしていると、お母さんたちが、とても苦労して妊娠・出産を乗り越え、子育てしているのがわかります。無痛分娩が、なんだかわからない怖いものとしてではなく、正しく理解され、出産の苦労を減らす普通の医療になることを願います。マスコミや各メディアの報道のしかたも、現実に即したものになってほしいと思います。

 

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